6年制薬学部を卒業後に調剤薬局勤務を始めた薬剤師

薬剤師の日常

薬学部卒業後の私の就職活動は、国家試験前に人材紹介業者に登録した事から始まりました。

大学にも様々な企業からの就職案内や、合同就職セミナーなどがありましたが、生活費のためのアルバイトや卒論、試験勉強をしているとあっという間に国家試験前になってしまいました。

とりあえず1社だけでも決めておこうと考えて、インターネットで最初に出てきた人材紹介会社に登録しました。(会社の名前は忘れてしまいました)

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新卒から人材紹介会社に登録

奨学金の返済もあるので、条件欄に「年収600万円以上」をチェックして探してもらったのですが残念ながら担当者に、「現在の経歴と、ご希望される地域的に少し難しいですね」と断られる事から始まりました。

結局、インターネット検索にで調剤薬局のホームページをネット検索して初めての勤務先を見つけ出しました。

その調剤薬局のホームページには、「新卒から年収600万以上」との記載がありました。

どんな薬局に勤めてたとしても、忙しい店舗もあるだろうし、性格の合わない人もいるだろうから、給料だけは高いほうが良いだろうという安易な就職活動でした。

今考えると、人材紹介会社には1社しか登録していなかったので何社か登録すれば希望の条件の案件を紹介してもらえる紹介業者もあったかもしれません。

こうしてネットで調べた調剤薬局のホームページから直接申し込みをして、即社長面接で即採用。(ブラックな職場であれば常に薬剤師不足のため、よほど変わった人でない限りは即採用されることが多いと思います)

勤務する条件面で多少交渉がありましたが、ほぼ条件どおりで希望する地域での採用が決定しました。

「きっと自分の経歴でこの条件だと、さぞかし忙しい店舗に配属されるだろう…」と考えて多少不安に思いながらも転職が決まって安堵しました。

調剤薬局での初勤務開始

最初に配属された店舗は医療モール内の門前薬局です、内科・小児科・精神科の門前で処方箋枚数は1日200枚程度でした。

多いときは300枚近く行く日もありましたが薬剤師は常時正社員、パートを含めて4人前後で回していたので一人当たりの枚数としては余裕がありました。

しかし地方の中小チェーン店だったからなのか、「6年制薬剤師だから調剤出来て当然だろう」と思われていたからなのか分かりませんが、研修的なものは一切なく出勤初日から実践で仕事を覚えていくスタイルです。

初日から一人の薬剤師としてカウントされているので、投薬も初日からどんどん出て、兎に角間違えないように心がけて投薬した事を思い出します。

投薬時の患者様への声かけや服薬指導なども、先輩薬剤師の真似をして少しづつ覚えていった感じです。

患者さんに聞かれてわからない事は、その都度調べて対応していたので、かなり迷惑だったと思います。

ここでは、調剤薬局の基本的なスキルを学ぶことが出来たのでとても勉強になりました、そしてみんなやさしい先輩で本当に良い職場でした。

ただ門前の医院が最終患者を何時になっても受け入れていたので、薬局の閉店がかなり遅く帰りが終電近くなる事もありました。

通勤ラッシュとさらに通勤時間が1時間半と帰りも遅かったので、1年過ぎた頃に店舗移動を申請して自宅から30分程度の職場に変えてもらいました。

チェーン調剤薬局の良いところは勤務条件が職場と合わなかった時に、店舗異動を申請できるところかと思います。

異動理由は仕事内容や通勤時間もありますが、人間関係での申請もあるもしれません。

狭い薬局内で1日中顔を突き合わせるのですから、たまに会う友人としては問題がなかったとしても、仕事仲間としてはお互いが尊重しなければ難しい場合もあります。

特に忙しい店舗だとみんなの心に余裕がなくなってしまい、クレーム対応や投薬業務の押し付け合いなど、様々な人間感情が渦巻く店内は時に殺伐とする事も多々あります。

チェーン薬局内での店舗異動を経験

私が店舗異動した2店舗目は自宅からの距離が30分とずいぶん近くなりました、最初はそれだけで喜んでいたのですが徐々に店舗の問題点が見えてきました。

門前は整形外科、耳鼻科、眼科の医療ビルでした。処方箋枚数は200枚前後と変わりなかったのですが薬剤師の離職が頻繁にあったので、基本3人で少ないときは2人で1日を回すという店舗でした。

さらに職員同士の仲が悪く、陰でお互い非難する状態が続いていました。

そこに新任の薬剤師が来るのですが、当然定着する事はなく入職しては退職の繰り返しで、まったくメンバーが安定する事はありませんでした。

ここでは一人当たり1日100枚前後を投薬するので、間違えないように渡すだけの日々が続きました。

患者様に質問されて少しでも対応が滞ると、たちまち処方箋の入った籠が山積みになり「いつまで待たせるんだ!」とクレームが入ります。

いかに質問されないように滞りなく業務を進めるかが問われるだけの職場でした。やりがいを感じることもなく疲弊して辞めていく同僚の背中を見送ってきました。

薬局内の険悪な雰囲気の中で何度もくじけそうになりましたが、この時期にマンションの購入を控えていた為、住宅ローンの申請していました。

事前審査は問題なかったのですが、銀行の担当者から「マンションが完成して住宅ローンの実行がされるまで仕事を辞めないで下さい」と言われていたのです。

店舗異動は既にやってしまいこれ以上近い店舗もなく、更に転職するには早すぎるので修行だと思いながら毎日過ごす事にしました。

修行だと思うと何とかなるもので、結局この店舗にはマンションが完成してローンが実行されるまでの3年程いる事になりました。

その間に辞めたり異動していった薬剤師は何人いたか思い出せません、1日来てこなくなった人もいました。

しかしマンションが完成して住宅ローンも実行され無事に引越しが終わり、この職場にいる理由もなくなったのでいよいよ転職を考えることにしました。

無事にマンション購入と引越しを終えた私は、早速転職活動を開始する事にしました。

ちょうど日経DIという薬局に配布される専門誌に書かれてあったファルマスタッフという業界最大手の日本調剤薬局グループの転職支援の人材紹介会社が目に留まりました。



ファルマスタッフに登録する

ファルマスタッフは、キャリアコンサルタントとの面談が義務付けられていました。

面談する事で人物像を把握して、理想に近い職場を紹介する事でミスマッチを防ごうという事かと思われます。

登録してすぐ仕事終わりに職場近くの喫茶店で、ファルマスタッフのキャリアコンサルタントの男性と待ち合わせをしました。

ここではキャリアシートのようなものに自身の経歴などを記載して、希望の年収や待遇などを口頭ですり合わせをして、いつから職場を移ることができるかを話し合いました。

私の条件は、現在の年収以上で通勤は30分以内、門前や処方箋枚数にこだわりなし、管理薬剤師でもOKだが可能であれば一般薬剤師を希望しました。

(※管理薬剤師になるとミスマッチの場合に次の管理薬剤師が見つかるまで退職を引き伸ばされる可能性が考えられる為)

あまり沢山の条件をつけると、転職先を探すのに時間がかかるかと考えてこの位にしました。

引継ぎの薬剤師さんが見つからない

転職時期は職場のルールで一般薬剤師は、3ヶ月前(管理薬剤師の退職届は半年前)に退職届けを提出する必要がありました。

よって転職時期は3ヵ月後としました。

実際は残っていた有給を使い切る為に勤務するのは実質2ヶ月ほどですので、この間に次の薬剤師さんを見つけて引継ぎの手続きをしなければいけません。

しかし案の定、引継ぎの薬剤師はなかなか見つかりませんでした。

たまに職場見学に来ても、天秤にかけているであろう薬局や病院に負けてしまいます。

結局退職時期になっても後任は決まらず他店からの応援の薬剤師に引継ぎを済ませました。

やはり離職率が高く、職場環境の良くない薬局の情報は紹介会社のエージェントさんにもわかっているようでミスマッチが起こると予想される職場にはなかなか薬剤師がやってきません。

やむなくチェーン薬局の他店舗からやってきた応援の代理薬剤師に引継ぎを済ませた私は、薬剤師としての今後の人生について考える事になりました。

今のように毎日ただ膨大な枚数の処方箋を処理するだけでは、薬剤師としての深い知識はあまり必要ありません。

知識もなく、さらに年老いて目が見え難くなり、すばやく動くことが出来なくなってくればきっとお荷物となる事が目に見えてわかります。

そしていつの日か、ペッパー君の様なAIロボットに代替される事も危惧されます。

やはり患者さんに相談された時にしっかりと答える事ができる、薬や医療についての知識をさらに深めたいといった気持ちがありました。

大きなチェーン薬局で人を取りまとめるエリアマネージャーや幹部になりたい気持ちもありませんでした。

「どちらかといえば独立して現場で患者さんの相談にのれる薬局をやってみたいなぁ…」と、漠然とその時は考えていました。

よって独立を応援してくれる薬局がいいかもしれないと考えるようになりました。

そんなある日、知り合いの伝で個人で数店舗をやっている調剤薬局を紹介されました。

1店舗から始めて少しづつ店舗を広げている最中なので「きっと将来の独立にむけて勉強になるかもしれない」と考え入職する気持ちが固まりました。

入職後の現在ですが、経営者を間近に見ながら「本当に自分は独立して薬局を経営したいのかな?」と悩む事が多くなってきました。

そこで第3の薬剤師の生き方を模索することにしました。このブログが同じように悩んでいる薬剤師の一助となれば幸いです。

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