薬剤師のM&Aによる調剤薬局開業セミナーに参加

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薬局M&Aの業者さんもたくさん存在しますが、今回初めてのM&A業者さんが開催する「調剤薬局開業セミナー」に参加してきました。

業者によって持っている案件が異なるので、様々な業者のセミナーに参加して話を聞く事で見た事のない案件を紹介される場合があります。

このあたりは不動産業者と非常によく似ている様に思います。

不動産業者も物件の仲介を受けた場合に、両手の手数料を狙ってまずは自分の顧客に紹介します。

見つからなかった場合は、まず懇意にしている不動産業者に情報を回します。

それでも見つからない場合にレインズという「指定流通機構」によって運営される不動産情報ネットワークに情報を流します。

最近は減っているようですが、レインズ登録後も業者によっては「物件隠し」と呼ばれる手段で自社での客付けを狙う場合があります。

「物件隠し」でよく使われる手段は、他社からの物件確認が入っても「商談中です」と言って断る手口です。

よってネットでsuumoやホームズといったサイトを見るだけでは、本当に良い物件(誰もが欲しがる物件)を見つける事は難しく、言葉通り多くの不動産屋を回って足で稼ぐ必要があるのです。(もちろん自分が良いと思えば、それが一番良い物件だと思います)

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M&A開業セミナーの内容

セミナーではまず、調剤薬局業界の今後の動向について語られました。

  • 日本調剤社長の三津原博さんが「薬局はこれから半分以下になる」と言うように、政府による政策で調剤薬局は行うべき業務を整理して機能分化が進められる。
  • そして診療報酬改定により収益の悪化した薬局が売却、閉局されて薬局の数は抑制されていくとの事。
  • 売りに出ている案件は、集中率が高い、地方で薬剤師の確保が難しい、不採算店切り離し、ノウハウのない他業種が運営する薬局など様々。
  • 個人が1件目で狙いたい物件のポイントは、地方で家賃が安いもの、門前Drの年齢、医薬品の在庫、技術料や薬価差益を伸ばす余地がある等。
  • 一人薬剤師でやっていく事を考えると、現状の高すぎる人件費を抑えて、処方箋枚数が1000枚/月以下、現状の技術料が100万円台でも、Drとの関係性が良好であれば技術料も高めていく事が十分可能である。
  • 調剤基本料1(41点)、後発体制加算3(85%以上で26点)、地域体制加算(35点)などは、オーナーが薬剤師であれば努力次第で算定が可能。

このように薬剤師が薬局経営をするのであれば、今後も十分利益を出すことが可能であるとの内容でした。

しかしながら、その業者さんが言うには「セミナー会場に来ている薬剤師さんに対して、実際に案件を紹介しても独立する人はほとんどいないんです」との事でした。

述べられた理由としては…

  • 開示された決算書などの見方がわからず、実際に運営していけるかが不透明で踏み出せない。
  • 門前の処方箋に依存している薬局は、Drの急死などの不安、勤め人のように気軽に休めなくなる。
  • 薬局を開業するとなると全額キャッシュで始める人は少なく、金融機関に多額の借り入れをしてまでも開業する人が少ない。

などがあげられるそうです。

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