【薬剤師に必要な能力とは?】医薬品情報専門薬剤師(JASDI)

医薬品情報専門薬剤師
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医薬品情報専門薬剤師

薬剤師と仕事をしていると、医師や患者さんから薬についての鋭い質問をされることが多々あるかと思います。

そんな時に添付文書やインタビューフォームに沿った情報提供だけで、「今の情報だけでよかったのかな?」などと、なんとなく不安になった経験はありませんか?

私には、よ~くあります…。

そこで!

薬局むけの情報誌に掲載されていた「医薬品情報専門薬剤師」の認定資格について興味を持ったのでこの認定資格の詳細について調べてみました。

医薬品情報専門薬剤師とは…

医薬品の有効性や安全性を高める事を目的として、適性な医薬品情報を活用できる薬剤師を一人でも多く育成するために、日本医薬品情報学会(JASDI)が創設、認定している資格となります。

認定資格を受けるには?

サイトを確認すると、医薬品情報専門薬剤師認定のための生涯教育セミナー2024【冬コース】にと記載がありました。

【開催予定】
●WEB研修 予定
日時:2024年3月16日(土曜日)
方法:ZOOMによるWEB開催

午前中にセミナー、午後がグループディスカッション中心のワークショップとなっています。

申込開始:2023年11月1日
申込締切:2024年2月29日
申し込み人員:WEB開催のため、最大20名とさせていただきます。(先着順)
参加費 : 6,000円 (メタップス イベントペイで事前にお支払い下さい。詳細は、申込者に御連絡します。)
修了証配布:リフレクションを確認後、受講者宛にPDFで送付します。
問合せ先: 医薬品情報学会研修委員会 nintei-office@jasdi.jp

その後認定申請を行い、受験資格の認定を受けることが出来れば受験資格証が送られてきます。

そして認定試験を受験して合格すると、晴れて医薬品情報専門薬剤師の認定を受ける事ができます。

薬剤師の専門性とは?

医薬品情報専門薬剤師は、薬剤師の専門性に焦点を置いた認定資格ですが、薬剤師の専門性とは何なのでしょうか?

ここでは薬剤師の専門性は「医薬品情報」に関するエビデンスを精査、評価する技能であると考えられているようです。

調剤薬局の薬剤師には医薬品情報の知識が圧倒的に足りないと言われています…。

確かに現場では知らない事はメーカーさん、MRさんからの情報提供を受ける形で運用していることが多いのではないかと思います。

しかし本来であれば、添付文書やインタビューフォームだけでなく、論文医薬品の申請資料審査報告書医薬品リスク管理計画書(Risk Management Plan)といった様々な情報を精査する力が必要である事は言うまでもありません。

現在、世間を騒がしているコロナウイルスに関しても様々な情報が飛び交っています。

患者さんに質問された場合にも、テレビで専門家が言っている受け売り程度の知識を伝えるだけでなく、エビデンスに基づいた正確な情報提供ができるようになりたいものですね。

医療情報検索テクニック

自分でできる薬剤師の専門性「医薬品情報」の検索、精査、選択力を高めたいと考えている新人薬剤師の方にお勧め書籍をご紹介いたします。

青島周一氏、児島悠史氏の著書である「医療情報検索テクニック」です。

普段から添付文書やインタビューフォームのみに頼った情報収集をしていると陥るピットフォールを、調剤薬局でおきる実例に即したストーリー仕立てで医療情報の重要性に関して懇切丁寧に解説されています。

登場人物は医師の北里先生、薬局長の長井ヨシオ、新人薬剤師タロウとエイコの4人です。

患者さんからの質問や医師の質問、そして調剤薬局で起きる様々な疑問に情報検索のテクニックを使って問題解決していきます。

まさに私のような添付文書やインタビューフォーム、ガイドライン、MRさん、ネット検索に頼っている薬剤師に最適な書籍ですので早速購入させていただきました。

こちらの書籍を読む事で、医師や患者さんから相談を受けた疑問等に対して答える場合にインターネット検索エンジン(google、yahoo検索等で調べる)を使うと回答が恣意的になってしまう事がわかります。

今後は出来る限りシステマティックレビュー、メタ分析の論文を意識して調べてから回答できる様に心がけたいと思います…。

システマティックレビューとは論文情報を検索する前に調べたい疑問点を明確化して、系統的な文献検索収集を行う事。

※メタ分析とは収集した個々の研究結果を統計学的に統合して分析する手法。(網羅的かどうかは問われない)

当書籍において論文検索する時の推奨サイト等をリンクしておきます。

ガイドラインや医学論文の検索や翻訳に関しては下記サイトをご利用ください。

【医学論文の検索】

【翻訳】

これで新型コロナウイルスの予防に26~27度のお湯を飲んだり、トイレットペーパーを買うためにドラッグストアをはしごする事も無くなりそうです。

参考:医療情報検索テクニック(日経メディカル開発)

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