ユベラN(ニコチン酸)の成分はタバコの成分?

薬の勉強

患者さんから「ユベラとユベラNの違いって何ですか?」と聞かれました。

これは調べた事があったので「ユベラNの成分にはニコチン酸が入っているので、ユベラとは適応症が異なります」と回答しました。

さらに「ニコチン酸ってタバコの成分と一緒?体に悪いんじゃないの?」と聞かれたので「ニコチン酸とニコチンは異なるものなので大丈夫です」と回答しました。

ニコチン酸とニコチンが同じ類のものだと思っている一般の方は結構多いように思います。しかしどのように異なるかまで説明が出来なかったので調べてみる事にしました。

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ユベラとユベラNの違いは?

ユベラはトコフェロール酢酸エステルビタミンE製剤として知られています。

名称の由来は「若々しい」という意味のラテン語(Juvenil)より命名されました。

一方ユベラN(トコフェロールニコチン酸エステル)は、ユベラのニコチン酸エステルになります。ビタミンEとニコチン酸を結合させた誘導体で、それぞれを併用した場合よりも安定した持続的な薬理作用(脂質代謝改善、微小循環系賦活、血管強化、血小板凝集抑制、血中酸素分圧上昇等)があります。

ユベラの効能効果
  1. ビタミンE欠乏症の予防及び治療
  2. 末梢循環障害(間歇性跛行症、動脈硬化症、静脈血栓症、血栓性静脈炎、糖尿病性網膜症、凍瘡、四肢冷感症)
  3. 過酸化脂質の増加防止

1.以外の効能については、効果がないのに月余にわたって漫然と使用すべきではない。

ユベラNの効能効果
  1. 下記に伴う随伴症状
    高血圧症・高脂質血症
  2. 下記に伴う末梢循環障害
    閉塞性動脈硬化症

 

ニコチン酸とニコチンの違いは?

ニコチン酸

ユベラNに含まれるニコチン酸は、ナイアシン(ニコチン酸とニコチンアミドの総称)の一種でビタミンB3とも呼ばれる水溶性ビタミンになります。

体内でエネルギー代謝等に関わる補酵素として働きます、ニコチン酸が不足するとペラグラ(イタリア語で皮膚の痛み)等の皮膚粘膜疾患の症状が現れます。

ナイアシン(ニコチン酸やニコチンアミド)は、医療用医薬品でナイクリンやニコチン酸アミド「ゾンネ」といった単剤としても存在します。

ニコチン

一方でタバコの成分であるニコチンは、中枢神経のニコチン受容体(nAchR)に結合し報酬系を刺激して強い中毒性と薬物依存性がある事から毒物として指定されています。

ニコチンには血管収縮作用もあるので血圧の高い患者では喫煙を控えるように指導する必要があります。

さらにニコチンが分解して代謝されると、発がん性のあるニトロソアミン類になる事から喫煙は肺がんのリスクも上昇させます。

参考:厚生労働省eヘルスネット、エーザイ製薬ユベラ、ユベラNインタビューフォーム

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