リウマトレックス(メトトレキサート)12時間間隔で服用の理由は?

薬の勉強

関節リウマチで、リウマトレックス(MTX)を服用中の患者さんから

「先生から分割服用の場合は12時間あけて服用するように言われているけど何ででしょうか?」

 

「そして1回にまとめて飲んでもいいとも言われたんですけど‥」

と質問されました。

確かに添付文書でも、「分割して投与する場合、初日から 2 日目にかけて12時間間隔で投与する。 」との記載があります。

私はその服用方法が最も効果がある間隔で、副作用が少ない飲み方であるからだろうと、単純に考えていたのですが確信をもてなかったので調べてみました。

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リウマトレックス(MTX)とは?

リウマトレックス(以後MTX)は、関節リウマチ(RA)と診断された予後不良と思われる患者さんで、第1選択薬として考慮される薬です。

名称の由来は、米国の販売名称であった「RHEUMATREX」を参考にしたそうです。

添付文書における、効能効果・用法用量です。

  • 関節リウマチ
  • 局所療法で効果不十分な尋常性乾癬
  • 関節症性乾癬、膿疱性乾癬、乾癬性紅皮症

上記の疾患では通常、 1 週間単位の投与量をMTXとして6mgとし、1週間単位の投与量を1回または、2〜3回に分割して経口投与します。

分割して投与する場合は、初日から2日目にかけて12時間間隔で投与します。

1回~2回分割投与の場合は残りの6日間3回分割投与の場合は残りの5日間休薬します。

これを1週間ごとに繰り返します。

関節リウマチのMTX診療ガイドライン(2016年改訂版)より引用

なお、患者の年齢、症状、忍容性及び本剤に対する反応等に応じ適宜増減とするが、投与量としては16mg/週を超えないようにする事となっています。(欧米では25mg/週まで使用可能)

4〜8週間投与しても効果が得られない場合は、1回2〜4mgずつ増量します。

MTXは全量を1回で服用してもよいのか?

関節リウマチのMTX診療ガイドライン(2016年改訂版)では、「1週間あたりの全量を1回投与することも可能であるが、8mg/週を超えて投与するときは、分割投与が望ましい」とされています。

この患者さんでは8mg/週までの投与量だったので、1回で全量を服用する事も可能であるとの先生の説明は問題ありませんでした。

しかし12時間間隔での服用の理由は、ガイドライン、添付文書、インタビューフォームを見ても載っていませんでした。

よってメーカーさんの製品情報センターで聞いてみることにしました。

MTXが12時間間隔で服用する理由は?

まずMTXの服用方法が12時間間隔となった経緯ですが、MTXは海外では1950年代から乾癬の治療薬として使用されていました。

これは、乾癬細胞と正常上皮細胞の増殖サイクルの時間差を利用しているそうです。

乾癬細胞はおよそ37時間で増殖するといわれています、よってMTXの有効濃度37時間を担保するために12時間間隔で服用するようになったそうです。

そして副作用については、服用時間が24時間以内に収まれば比較的少なくてすむそうです。

12時間間隔で3回服用しても24時間におさまるので、安全性を考えた上でもこの服用方法が推奨されているのかもしれません。

MTXで起こりやすい副作用としては、口内炎や肝障害、腎障害があげられますが、これらはMTX服用後に葉酸(フォリアミン)を24~48時間後に併用するようにガイドラインに記載があります。

よってMTXを服用中の患者さんの服薬指導時には、かならずこれらの副作用がないか毎回確認するように心がけたいと思います。

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