患者さんの持ってこられた処方箋の備考欄に「6歳」「高一」「高7」の表示を、たまに目にする事かと思います。
薬剤師が普通に投薬業務をしているだけならば、それ程気にする事はないかと思います。
しかし実際に自分でレセコンに入力業務をする場合には、十分注意する必要があります。
まずはそれぞれの意味から見て行きたいと思います。
「6歳」「高一」「高7」の意味は?
未就学者である患者の場合は「6歳」
高齢受給者又は後期高齢者医療受給対象者で一般所得者、低所得者の患者の場合「高一」
高齢受給者又は後期高齢者医療受給対象者で7割給付の患者の場合は「高7」
と記載するとなっています。
まとめると下記の様になります。
- 「6歳」は6歳未満の幼児を指します。
義務教育就学前なので、保険の一部負担割合が2割になります。 - 「高一」は高齢者一般を指します。
基本は70~74歳が2割、75歳以上が1割(一定以上の所得があれば3割)
(※国による負担軽減特例措置の該当者は1割)
- 「高7」は高齢者で7割給付を指します。
保険の一部負担割合は3割になります。
普段あまり意識していないと「高一」は、後期高齢者75歳以上が1割なので負担割合の1かと勘違いしてしまいそうですが、実は高齢者一般の「一」なのです。
「高7」は一部負担金を3割払わなくてはいけないので、お金持ち(現役並み所得者)の方々と認識しておけば、誤って1割で入力されていても気がつきやすいかもしれません。
レセコンの入力時に注意する事
そして入力時に注意しないといけないのは、一部負担割合は年齢で区分するのではなく、所得や負担軽減特例措置によって患者さん毎に異なる点です。
処方箋に記載があればよいのですが、記載がない場合は「後期高齢者医療被保険者証」や「高齢受給者証」などにより確認する必要があります。
レセコンによって負担割合を入力するタイミングが異なるかと思いますが、年齢が変わって保険証が新しくなった場合や、久しぶりに来局された場合は特に注意して入力をしましょう。
75歳以上の患者様で、前回来局時には一時的に1割負担だったものの、再来局時の処方箋の備考欄に「高7」の記載があれば3割負担に変更する必要があります。
患者様に返金であればまだお伝えし易いと思いますが、追加で代金をいただく場合はどうしても感じが悪いものになるかと思われます。
入力時の裏打ちをチェックする際も気をつけたいところです。
レセコンの入力者と確認者の両者で、上記のポイントに注意してミスのないようにしたいと思います。
新人薬剤師さんは保険医療について不安がある場合は、事務さん任せでなく「保険薬局Q&A」と「保険調剤Q&A」でしっかりと理解しておきましょう。
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