ミドリンMとミドリンPの違いとミオピンについて

薬の勉強

ミドリンは眼底検査の散瞳薬として使用したり、仮性近視の治療目的で処方されますが、ミドリンMとミドリンP、そして一緒に処方されることあるミオピンも調べてみました。

一般的なイメージとしては、ミドリンMが仮性近視の治療、ミドリンPが眼底検査前の散瞳、ミオピンは眼の調節機能改善といったところかと思います。

まずは名称の由来から調べてみました。

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ミドリンの名称由来

ミドリンM:(トロピカミド)

mydriasis(散瞳)と、myopia(近視)の頭文字Mから命名

ミドリンMは、トロピカミド=トロピカル(熱帯)=緑色なので、イメージ的にも商品名のミドリンと一般名のトロピカミドとリンクしやすいのですが、容器の色が黄色なので少し釈然としない気持ちがあります。

よってイメージが先行して緑色の容器であるミオピンと取り間違えない様に注意が必要です。(間違える人はいないと思いますが…)

 

ミドリンP:(トロピカミド・フェニレフリン塩酸塩)

mydriasis(散瞳)と、phenylephrine(フェニレフリン)の頭文字Pから命名

ミドリンPに含まれるフェニレフリンは、選択的α1受容体刺激薬のネオシネジン点眼液の成分と同じものになります。

 

ミオピン:(ネオスチグミンメチル硫酸塩)

Myopia(近視)から命名

ミオピンは、以前の効能効果が「仮性近視・眼精疲労」だったこともあり、近視を意味する(Myopia)が名称由来となっています。しかしながら現在の効能効果は「調節機能の改善」のみとなっています。

ミオピンは、眼の調節機能改善を目的として、1回2~3滴を1日4回点眼(適宜増減)で眼精疲労などに処方されます。ミオピンの主成分は「ネオスチグミン」なので市販薬(例:サンテ40など)にもよく含まれています。

作用機序

ミドリンM(トロピカミド)は、瞳孔括約筋と毛様体筋を弛緩させて散瞳や調節麻痺に使用されます。1回1滴を3分毎に3回点眼した場合、約30分で瞳孔径が最大となり、約1.5時間持続した後24時間で回復したとの記載があります。

ミドリンPは、トロピカミドの副交感神経遮断薬に加えて、フェニレフリンの交感神経刺激作用が瞳孔散大筋を収縮させることでより強い散瞳効果がみられます。1回1滴を3分毎に3回連続投与した場合、約20分で瞳孔径と調節麻痺効果が最大となり、5~6時間後に調節機能は正常に回復したとの記載があります。

ミオピン(ネオスチグミンメチル硫酸塩)には、コリンエステラーゼ阻害作用があります。毛様体筋は、AChEの働きが強くなると上手くピントの調節が出来なくなります。そこでネオスチグミンメチル硫酸塩は、毛様体筋のコリンエステラーゼを可逆的に阻害してACh分解を抑制して調節機能の効果を示します。

縮瞳薬と散瞳薬

縮瞳薬:副交感神経優位

サンピロ(ピロカルピン)、ウブレチド(ジスチグミン)

散瞳薬:交感神経優位

ミドリン(トロピカミド)、ネオシネジン(フェニレフリン)、日点アトロピン(アトロピン)など

ミドリン(トロピカミド)は、アトロピンよりも作用発現も持続時間も短い副交感神経遮断薬なので、一般的には眼科領域の検査薬として使用されています。

学生時代にその時に流行っていた芸人さんのネタに合わせて、ピロカルピン縮瞳とアトロピン散瞳を対にして作られた語呂を未だに思い出します。

仮性近視とは?

水晶体の屈折率や、眼軸長が原因でおこる通常の近視と異なり、仮性近視は毛様体筋が収縮した状態が続き調節緊張状態が原因だと言われています。

 


出典:参天製薬

効能効果と用法用量

ミドリンM・ミドリンP

効能効果:診断または治療を目的とする散瞳と調節麻痺

用法用量は若干異なります。

ミドリンM:診断又は治療を目的とする散瞳には1日1回、1回1~2滴ずつ
調節麻痺には3~5分おきに2~3回、1回1滴ずつ点眼

ミドリンP:散瞳には、通常1回1~2滴を点眼するか、又は1回1滴を3~5分おきに2回点眼する
調節麻痺には、通常1回1滴を3~5分おきに2~3回点眼(症状により適宜増減)

散瞳状態が持続すると日中は眩しさで日常生活に支障がでる事や、ミドリンの変更前の用法用量は「仮性近視の治療目的として1滴を就寝前に点眼」となっていた事もあり就寝前の点眼が一般的です。

ミオピン

効能効果 調節機能の改善

用法用量 通常、1回2~3滴を1日4回点眼(適宜増減)

参考:参天製薬ミドリンM・ミドリンP・ミオピン インタビューフォーム

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