眼科周術期(手術前)の無菌化療法で点眼薬は保険請求できる?

保険調剤事務
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白内障手術の為のクラビット点眼液1.5%(レボフロキサシン)で、3日前から点眼開始指示のある処方箋がきました。

ちなみにクラビットの名称由来は、Crave+it=Cravitで、Crave(渇望、待ち望まれた)薬剤であることを表現したものだそうです。

そして処方箋の文言をレセコンに打ち込む事務さんから、「手術前や検査前の薬のみの処方箋の場合は薬剤料だけで、調剤基本料とかは算定できなかったんですよね」と確認がありました。

以前に大腸ファイバースコープ検査時における、ラキソベロン内用液の処方箋を受け取った時に薬剤料のみで処理した事を覚えてくださっていたようです。

たしかに検査前や手術前そして処置に使用される薬は、本来病院内で使用される薬である為に処方箋により薬局から薬を渡す事はあまりなく受け付けた場合は薬剤料のみになります。

手術前投薬、検査前投薬について

手術や検査にかかわる薬剤は、院外処方せんによる供給にはなじみません。

それは、医療機関の請求において、「投薬」ではなく「手術」や「検査」の項目に記載されるものであり、処方料も調剤料も算定することはできないとされているからです。

従って、手術前・検査前の薬のみが記載された院外処方せんを発行した場合、医療機関では処方せん料を算定することはできません。

また、これを受けた薬局は、調剤基本料や薬剤服用歴管理指導料等を算定することは出来ず、薬剤料のみ請求せざるを得ません。

広島県薬剤師会保険薬局部会保険薬局ニュースより引用

しかし、今回処方されたクラビット点眼液には、「眼科周術期の無菌化療法」の適応を持っている点眼薬であるため、手術前に投薬される場合は保険適応となり調剤基本料等は算定可能となります。

クラビット点眼液の適応症

  • 眼瞼炎
  • 涙嚢炎
  • 麦粒腫
  • 結膜炎
  • 瞼板腺炎
  • 角膜炎(角膜潰瘍を含む)
  • 眼科周術期の無菌化療法

インタビューフォームでは眼科周術期の無菌化療法として、クラビット点眼液0.5%を眼部手術予定患者を対象とした試験が行われています。

試験方法として、0.5%LVFX点眼液を1回1滴、1日5回、手術前2日間点眼で無菌化率70%

今日の治療薬で「眼科周術期の無菌化療法」の適応を持っている点眼薬を調べてみました。

  • オフサロン点眼液
  • バクシダール点眼液
  • ノフロ点眼液
  • タリビット点眼液
  • クラビット点眼液
  • ロメフロン点眼液
  • カチフロ点眼液
  • オゼックス点眼液
  • トスフロ点眼液
  • ベガモックス点眼液
  • ベストロン点眼液

※今日の治療薬には適応欄が(前項参照)となっている事が多いので、各薬剤の最新の添付文書を見て確認してください。

参考:参天製薬クラビット点眼液1.5%インタビューフォーム

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