レキサルティとエビリファイの違いについて【大塚製薬の勉強会より】

勉強会
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平成最後の勤務が終わりました、薬局を1日開けていましたが処方箋は3枚だけでした‥。

令和元年も頑張って行きたいと思います。

先日のレキサルティ勉強会で学んだ事を残しておきます。

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レキサルティとは?

レキサルティは、大塚製薬から2018年4月に発売された「セロトニンドパミンアクティビティモジュレーター」と呼ばれる新しい抗精神病薬になります。

レキサルティは、SDAとDPAの良いところを合わせたお薬になっているそうです。

どちらかと言えばアンタゴニストよりの薬で副作用も少なくなっています。

服薬継続に影響を与える要因として考えられるアカシジアや鎮静、体重増加等の有害事象の発現割合は少なくなっているとの事でした。

レキサルティの名称由来

レックス(rex)はラテン語で「王」を意味します。

レクサルトは「医療者・患者が期待する結果」を意味する事から作成された造語との事。

レックス(rex)+リザルト(result)みたいな感じでしょうか?

そして、エビリファイ(Abilify)の名称由来は以下になります。

Ability(~することができる) + fy(~にする)⇒Abilify(~することができるようにする)

一般名:ブレクスピプラゾール

一般名からもわかるように、同じ大塚製薬の第3世代抗精神病薬「エビリファイ」(アリピプラゾール)の後継とも言える薬剤かと思います。

ブレクスピプラゾールの作用

セロトニン5-HT1A受容体ドパミンD2受容体に強く結合して部分アゴニストとして働きます。

セロトニン5-HT2A受容体に対しても強く結合してアンタゴニストとして作用します。

レキサルティの基本事項

効能効果:現時点では「統合失調症」のみになります

エビリファイの効能効果が以下になるので、レキサルティも適応はこれから徐々に増えていく可能性があるかと思われます。

  • 統合失調症
  • 双極性障害における躁症状の改善
  • うつ病・うつ状態(既存治療で十分な効果が認められない場合に限る)
  • 小児期の自閉スペクトラム症に伴う易刺激性

用法及び用量:通常、成人にはブレクスピプラゾールとして 1日1回1㎎から開始した後、4日以上の間隔をあけて増量し、1日1回2mgを経口投与する。

1~4日目 1mg/日  投与5日目以降 2mg/日に増量

食事の影響を受けないので、食事の有無関係なく服用可能との事です。

《用法・用量に関連する使用上の注意》

1日量4mgを超える用量での安全性は確立していない(使用経験が少ない)

MRさんのお話によると、2mg/日までの使用量でしっかりとした有効性がデータとして確認できているとの事でした。

そして医師によっては必ずしも5日目で2mgに増量せず、1mgで暫く様子を見る事もあるそうです。

現在では臨床での使用経験も増えてきて世界の41カ国で使用されているが、まだこれから出てくる副作用があるかも知れないとの事なので引き続き注意が必要です。

レキサルティの副作用事例で、主な副作用としては、アカシジア(5.7%)、高プロラクチン血症(4.0%)があげられていました。

アカシジアが21日であがっている事から、比較的初期に起こりやすい事がわかっています。

発現割合は、1mg群で1.7%、2mg群で3.5%、4mg群で5.3%、プラセボ群で6.9%と、いずれの群でも重症度はほとんど軽度であり、レキサルティの投与群では「重篤と判断」又「投与中止」に至ったアカシジアは発現しなかったとの事。

性状に記載のある「フィルムコーティング」は遮光コーティングなので、すぐ飲むのであれば割っても大丈夫との事でした。

レキサルティとエビリファイの違い

レキサルティ(ブレクスピプラゾール)は、エビリファイ(アリピプラゾール)と比較して大きく異なる点としては以下の2点です。

  • 強力なセロトニン系への作用
  • ドパミンD2受容体に対する刺激作用を弱め機能的アンタゴニストにした、固有活性が低い部分アゴニストである

※ドパミンD2受容体のアンタゴニスト(例:ハロペリドールやリスペリドン)に近い存在

レキサルティの構造式

各々インタビューフォームからの引用なので記載方法が異なりますが、左のベンゼンのクロル部分がベンゾチオフェンになっています。

恐らく先ほどのD2受容体にくっついたパーシャルアゴニストのイメージ画像が5角形になっていたのは「このチオフェンなのかな?」と勝手に思いました。

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