チラーヂンS(レボチロキシンナトリウム)を服用中の患者さん「ヨードを含むうがい薬が心配です、このうがい薬は大丈夫ですか?」との質問がありました。
この患者様はチラーヂンを服用中である事から甲状腺の機能低下があると考えられます。
粘液水腫、クレチン病、甲状腺機能低下症(原発性及び下垂体性)、甲状腺腫
そして患者さんは甲状腺の専門医からヨードを含むうがい薬はできれば控える様に言われており、今回処方されたうがい薬にヨードが含まれていないか心配だったようです。
処方されていた薬はイソジン(ポピドンヨード)でなく、アズノール(アズレンスルホン酸ナトリウム)うがい薬だったので「ヨードは含まれていませんのでご安心ください」とお伝えしました。
甲状腺機能低下症にヨードはだめ?
ヨード(ヨウ素)を過剰に摂取する事で、可逆性甲状腺機能低下症になる場合があります。
これはウォルフ チャイコフ効果と呼ばれ、コロナウイルスにポピドンヨードうがいが大ブームになった時に話題にもなったこともあるのでよく知られているかと思います。
【発生機序・頻度など】
ヨードを急速かつ過剰に摂取すると甲状腺ホルモン分泌の抑制(Wolff-Chaikoff 効果)が起こる。正常者では一過性かつ軽度のホルモン濃度低下のみ(2~3 週間で正常化(escape)する)で臨床的に問題にはならないが、基礎に橋本病・放射性ヨード治療経験などを持つ者では、甲状腺機能低下症になることがある。
まったく関係ないですが、ウォルフとくればウォルフガング アマデウス モーツァルトときそうなものですが、ここではチャイコフスキーみたいです。
ヨウ素は甲状腺ホルモンの材料なので不足してもダメですが、ヨウ素が多すぎても甲状腺でのホルモン産生が低下してしまい甲状腺機能低下症を引き起こす可能性があります。
よって個人差はありますが昆布等の海藻やその製品を普段から日常的にたくさん摂取しているの方や、ヨードを含む喉スプレーを日常的に使用している方でも注意が必要です。
ヨード含有のスプレーを不安に思う方は、有効成分が抗炎症薬である「アズレンスルホン酸ナトリウム」の商品を使用してはいかがでしょうか?
私も喉の痛い時にヨード含有のものを一時的に使用する事がありますが、習慣的に予防薬として使用している方や妊婦さん等はご注意下さい。
やはり少しだけでもブログを更新しようと思うとすごく楽です。
これからは薄い内容で継続的に更新していきたいと思います。
おわり
コメント