ブラウンバッグ運動で一包化加算が外れ「外来服薬支援料加算」を算定

薬 保険調剤事務

先日、いつも来るおばあちゃんの家族さんがスーパーのビニール袋(ブラウンバッグ運動)にたくさんの残薬を持ってきて、「薬の整理をして欲しい」と依頼がありました。

※ブラウンバッグ運動は、1980年代にアメリカで始まったと言われ、病院での処方薬だけでなく、一般医薬品(OTC)やサプリメントを全てバッグに入れて持参してもらい、副作用や相互作用などの危険性を早期に発見、対策する事を目的とした運動。

おばあちゃんは、通常の会話では物忘れについても問題ないようで、先生の前でも、薬局でもしっかりしていて「飲み残しありません、きちんと飲んでいます」との事でした。

しかし飲んでいた筈のお薬が、たくさん押入れから出てきたようです‥。

そこで薬局で残薬の数を数えて、今回の処方箋より医師に残薬調整での削除依頼をしました。

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一包化加算の算定基準

ご存知のように、一包化加算は処方箋の受付1回につき1回限り算定可能です。

例)算定可能な条件

  1. 服用時点が1つ(でも、薬が3種類以上
  2. 服用時点が2つ以上(で、服用時点が重なっている

基本的には投与日数が、7日毎(or+端数)で32点になります。(例:7日で32点、8日~14日で64点‥)

43日以上だと一律220点

医師への削除依頼により処方箋からほとんどの薬が見た目上なくなり、一包化の算定基準から外れてしまいました。

しかし残薬調整をした事で、薬学管理料の重複投与相互作用防止加算が算定できます。

重複投与・相互作用防止加算

ご存知のように、重複投与相互作用防止加算は残薬調整時にも算定が可能です。

  • 残薬調整時  30点
  • 残薬調整以外 40点

なお薬剤服用歴管理指導料を算定していない場合は、重複投与相互作用防止加算を算定できません。

外来服薬支援料加算

そしてブラウンバッグ運動でも有名な、薬学管理料の「外来服薬支援料加算」の算定が出来たような気がしました。

「外来服薬支援料加算」については、厚生労働省の「保険調剤の理解のために(平成30年度)」の区分14の2 外来服薬支援料に記載があります。

  • 外来服薬支援料  185点

今回の事例では、家族からの依頼で持参残薬の整理、在宅でなく外来の患者さん、医師に確認、一包化指示をあり、医療機関への情報提供、ブラウンバッグにより算定は可能かと思われます。

患者さんが処方箋を一緒に持参したのですが、一包化についての調剤技術料は外来服薬支援料と併用算定不可なので、結局どちらかになります。

以下の(4)にもあるように、外来服薬支援は、「処方箋によらず調剤済みの薬剤について服薬管理の支援を目的」としているため、そもそも調剤技術料は算定できません。

ブラウンバッグで残薬を持ってくるときは、処方箋を一緒に持ってくることが多いかと思われますので処方箋と同時受付時には注意が必要です。

<薬学管理料>
区分14の2 外来服薬支援料

(1)外来服薬支援料は、保険薬局の保険薬剤師が、自己による服薬管理が困難な外来の患者若しくはその家族等又は保険医療機関の求めに応じ、当該患者又はその家族等が持参した服薬中の薬剤について、治療上の必要性及び服薬管理に係る支援の必要性を判断し、当該薬剤を処方した保険医にその必要性につき了解を得た上で、一包化や服薬カレンダーの活用等により薬剤を整理し、日々の服薬管理が容易になるよう支援した場合に、「注1」及び「注2」合わせて服薬支援1回につき、月1回に限り算定する。また、患者の来局時のほか、患者の求めに応じて保険薬剤師が患者を訪問して服用薬の整理等を行った場合でも算定できる。この場合、訪問に要した交通費(実費)は患家の負担とする。なお、服薬管理を容易にするような整理を行わずに単に服薬指導を行っただけでは算定できない。

(2)「注1」については、外来服薬支援を行うに当たり、患者が、当該保険薬局で調剤した薬剤以外に他の保険薬局で調剤された薬剤や保険医療機関で院内投薬された薬剤を服用していないか確認し、極力これらの薬剤も含めて整理するよう努める。また、実際にこれらの薬剤も含めて服薬支援を行う場合には、重複投薬、相互作用等の有無を確認し、処方医83資料2 診療報酬の算定方法 別表第三 調剤報酬点数表(抄)に必要な照会を行い、適切な措置を講じる。なお、患者に対する服薬中の薬剤の確認や処方医への照会等を行った上で、結果として、他の保険薬局で調剤された薬剤又は保険医療機関で院内投薬された薬剤のみについて服薬支援を行うこととなった場合(当該保険薬局で調剤を受けていない患者が持参した、他の保険薬局で調剤された薬剤や保険医療機関で院内投薬された薬剤について服薬支援を行う場合を含む。)でも算定できる。

(3)「注2」については、患者が保険薬局に持参した服用中の薬剤等の服薬管理を行い、その結果を関係する保険医療機関へ情報提供した場合に算定できる。算定に当たっては、あらかじめ、患者又はその家族等に対して、保険薬局へ服用中の薬剤等を持参する動機付けのために薬剤等を入れる袋等を提供し、患者等が薬剤等を持参することで服薬管理を行う取組(いわゆるブラウンバッグ運動)を周知しておく。

(4)外来服薬支援は、処方箋によらず、調剤済みの薬剤について服薬管理の支援を目的として行うものであるため、薬剤の一包化を行った場合でも、調剤技術料は算定できない。

(5)薬剤の一包化による服薬支援は、多種類の薬剤が投与されている患者においてしばしばみられる薬剤の飲み忘れ、飲み誤りを防止すること又は心身の特性により錠剤等を直接の被包から取り出して服用することが困難な患者に配慮することを目的とし、治療上の必要性が認められる場合に行うものである点に留意する。

(6)外来服薬支援料を算定する場合は、服薬支援に係る薬剤の処方医の了解を得た旨又は情報提供した内容並びに当該薬剤の名称、服薬支援の内容及び理由を薬剤服用歴の記録に記載する。

(7)外来服薬支援料は、「区分番号15」の在宅患者訪問薬剤管理指導料を算定している患者については算定できない。また、現に他の保険医療機関又は保険薬局の薬剤師が訪問薬剤管理指導を行っている患者についても算定できない。

注1 自己による服薬管理が困難な患者若しくはその家族等又は保険医療機関の求めに応じて、当該患者が服薬中の薬剤について、当該薬剤を処方した保険医に当該薬剤の治療上の必要性及び服薬管理に係る支援の必要性を確認した上で、患者の服薬管理を支援した場合に月1回に限り算定する。

注2 患者若しくはその家族等又は保険医療機関の求めに応じて、患者又はその家族等が保険薬局に持参した服用薬の整理等の服薬管理を行い、その結果を保険医療機関に情報提供した場合についても、所定点数を算定できる。

注意3 区分番号15に掲げる在宅患者訪問薬剤管理指導料を算定している患者については、算定しない。

2年毎の改定と、年々理解力と記憶力の低下がひどいので、私にとってこれを全て理解して記憶しておくのは大変です。

よって日医工さんの「一包化加算と外来服薬支援料の比較表」ですぐに把握できるようにしておきます。

※保険調剤は本当にややこしく、見解が都道府県により異なる場合もありますので必ず地域の薬剤師会や社会保険庁などに確認をお願い致します。

日医工サイトより引用

参考:保険調剤Q&A 平成30年版 (調剤報酬点数のポイント)

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