先日の服薬指導中に馴染みの患者さんから「大きな病気になってしまった」と打ち明けられました。
あまりに突然の事なので一瞬言葉を失ってしまったのですが、こういった場合の声掛けは患者さんの性格や病態、そして信頼関係がどの程度構築されているかにより変わってくるので絶対の正解はないのかもしれません。
ノバルティスさんのサイトで「私の心に響いた一言」というサイトがあったので見てみたのですが、結局のところ患者さんによって同じ励ましの言葉を言われて嬉しい人もいれば「あなたにいったい私の何がわかるんだ?」と不快に思われる方もいらっしゃるかと思います。
しっかりと患者さんの話を傾聴して「○○さんのお力になれる事があれば何でもおっしゃってください、私にできる事があればお手伝いさせていただきます」の一言だけでも良いのかなと思います。
私の父が癌になった時に病院で父よりも年下の医師から「若い頃からタバコやお酒やってたやろ」とタメ口で言われた父の気持ちを考えると、なんともやるせない気持ちになったことを思い出します。
そんな事を思い出しながら、薬局の薬剤師として目の前の患者さんにできる事は何があるのだろうと考える一日でした。
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人はなぜ生きるのか――。緩和ケア医として多くの終末期患者たちを看取ってきた40代の医師に下された「末期がん」の宣告。患者たちと立場をともにしたとき、医師は初めて命の何たるかを理解した。余命を意識しながら仕事と向き合い続ける医師が語った、「運命」の受容と抵抗のノンフィクション。
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