セルニルトンは前立腺疾患の治療薬で花粉製剤と呼ばれています。
インタビューフォームによると、セルニルトンの名称の由来は、提携している会社が「ABセルネレ社(AB Cernelle)」であり社名から取った造語だそうです。
花粉は、古来からIKEAで有名なスウェーデンにおいて栄養剤、抗感冒剤、強壮剤などに用いられていたそうです。
そこから8種の植物(チモシイ、トウモロコシ、ライムギ、ヘーゼル、ネコヤナギ、ハコヤナギ、フランスギク、マツ)の混合花粉のエキスを主成分とする製剤としてセルニルトンが作られたそうです。
セルニルトンはヒートのままでも特異なにおいがします、お酢のような匂いだと私は思うのですがいったい何の匂いなんでしょうか?花粉の匂いではないのでしょうか?
成分を調べてみるとセルニチンポーレンエキスと記載があります。
成分・含量
1錠中 セルニチンポーレンエキス 63mg(セルニチンT-60 60mg,セルニチンGBX 3mg)
性状
(セルニチンT-60)黄白色の粉末で,特異なにおいがあり,わずかに酸味がある。水に溶けやすく,エタノール,エーテル,アセトン又はクロロホルムにほとんど溶けない。水溶液(1→10)のpHは3.5~5.0である。吸湿性である。
(セルニチンGBX)暗緑色~緑かっ色で常温では粘稠性の液で,冷所で凝固する。特異なにおいがあり,味は苦い。エタノール,エーテル,クロロホルム又はアセトンに溶けやすく,水にほとんど溶けない。セルニチンポーレンエキスは植物の花粉の混合物を微生物消化した後,水で抽出して得た粉末エキス(セルニチンT-60)と,有機溶媒抽出の軟エキス(セルニチンGBX)を,20:1の比率で含む。
確かに淡緑色の裸錠なので、植物っぽさは出ています。
しかしセルニチンポーレンエキスが本当に匂いの原因なのかはよくわかりませんでした。
添付文書には(吸湿により変色する)とありあますので一包化は可能ですが、開封後は特に防湿に注意して保存した方が良いでしょう。
効能又は効果
- 1.慢性前立腺炎
- 2.初期前立腺肥大症による次の諸症状
- 排尿困難,頻尿,残尿及び残尿感,排尿痛,尿線細小,会陰部不快感
用法及び用量
- 1回2錠,1日2~3回経口投与する。症状に応じて適宜増減する。
セルニチンポーレンエキス(セルニルトン)は配合成分が植物由来であることから、エビプロスタットなど現存する漢方成分の排尿障害改善薬に類似していますね。
そして作用機序が「抗コリン作用」に由来しないので、前立腺の肥大している可能性のある高齢男性にも使用可能です。
ただし植物アレルギーの経験者には注意が必要でありますので、どうぞご注意ください。