ホクナリンテープ(ツロブテロールテープ)とビソノテープ(ビソプロロール)の関係

薬の勉強

ホクナリンテープ(ツロブテロールテープ)とビソノテープ(ビソプロロール)の関係

気管支喘息の適応があるホクナリンテープ(ツロブテロールテープ)と、本態性抗血圧の適応があるビソノテープ(ビソプロロール)の形が似ていたので、ふと「β刺激とβ遮断、これを渡し間違えたら大変」と思ったので調べてみました。

ホクナリンテープは世界初のβ2刺激薬の貼り薬です。気管支喘息や急性・慢性気管支炎、肺気腫に適応があります。肺の気管筋にあるβ2受容体に働く事で気管支拡張作用があります。

よってβ遮断薬であるビソノテープ(ビソプロロール)を使用する事で気管支拡張作用が阻害される事になります。

ビソノテープ

出典:TOA EIYO LTD. All Rights Reserved

※β1選択性があるので添付文書上では禁忌ではありませんが気管支喘息、気管支痙れんのおそれのある患者[気管支を収縮させ、症状を発現させるおそれがある]には慎重投与となっています。

※ビソノテープ(ビソプロロール)のβ1受容体に対する親和性は、β2受容体に比し14.5倍強かった。インデラル(プロプラノロール塩酸塩)に比べてβ1選択性が80.6倍高いと考えられている。

ここで交感神経遮断薬のαβの選択性についてまとめてみます。

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交感神経β1選択性

  • テノーミン(アテノロール)
  • メインテート、ビゾノテープ(ビソプロロール)
  • ケルロング(ベタキソロール)
  • セロケン、ロプレソール(メトプロロール)
  • セレクトール(セリプロロール)
  • アセタノール(アセプトロール)

上記は、交感神経β1選択性で、臨床的にも可逆性の閉塞性気道疾患を有する患者の呼吸機能に及ぼす影響は少なかったため、気管支喘息患者には慎重投与となっている。

交感神経β1非選択性

  • インデラル(プロプラノロール)
  • ミケラン(カルテオロール)
  • ハイパジール(ニプラジロール)等

上記は、交感神経β1非選択性。気管支喘息の患者には禁忌となっている。

点眼薬のミケラン(カルテオロール)、ハイパジール(ニプラジロール)も、チモプトール(チモロールマレイン酸)などと同じように気管支喘息の患者には禁忌となっている。

緑内障治療薬でβ遮断薬が出たときは気管支喘息の既往歴に注意しましょう。

交感神経αβ遮断薬

アーチスト(カルベジロール)は、交感神経α1受容体とβ1、β2受容体に作用するため、心臓にあるβ1受容体だけでなく、気管支平滑筋にあるβ2受容体も遮断する。

β2受容体遮断作用は弱いものの、気管支収縮を起こすおそれがあるため気管支喘息の患者には禁忌となっている。

交感神経α遮断薬

エブランチル(ウラピジル)やカルデナリン(ドキサゾシンメシル酸塩)などは、α1選択性があります。

気管支喘息の患者には禁忌ではありません。

むしろα1受容体には気管支収縮作用があるので、遮断する事で気管支拡張作用があると考えられています。

結 語

β受容体刺激薬およびキサンチン誘導体の効果が少ない喘息患者を対象とし,α1受容体遮断薬(E-643)の単独投与および併用投与による肺機能の変動により,本剤の効果および喘息における気道攣縮とα受容体の関係および,その作用部位について検 討した.

1.本剤の単独投与で,明らかな気管支拡張作用がみられた.

2.本剤の前投与により,orciprenaline吸入による気管支拡張作用は増強され,PGF2α 吸入による気道攣縮作用を阻止することができた.

3.本剤の気管支拡張効果は,末梢気道にも認められることが示唆された.

気管支喘息におけるα受容体遮断薬の気管支拡張効果とその作用部位についてより引用

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