併用薬で指定第2類医薬品「ウット」を服用していた患者さん

役に立つ話

患者さんに問診表を書いてもらったところ、併用薬に市販薬の「ウット」との記載がありました。

以前に拝読した日経メディカルの記事「薬剤師に言いたい事がある」の中で、医師の谷口氏が触れていた事から、うちの薬局では取り扱いのない一般用医薬品であるが商品名を知っている薬の一つでした。

谷口氏は記事の中で「ドラッグストアの薬剤師には鎮痛薬の販売に慎重になっていただきたい。まずは、ナロンエースやウットといったブロモバレリル尿素を含む薬剤について、危険性を顧客に説明してもらえないだろうか。(引用)」と述べていました。

そしてウットという薬に興味を持って能書を見た事があったので、患者さんから特に質問があったわけではなかったのですが、服薬指導時に「先ほどの病院で処方された薬とウットは一緒に飲まないようにして下さいね」とお伝えしました。

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ウットとは?

「ウット」は、指定第2類医薬品鎮静剤としてドラッグストアやインターネットでも販売されている為、一般の方でも比較的入手しやすい薬かと思われます。

商品の説明文には以下の記載があり、ストレスによる神経症状で手に取る方が多いのかと思われます。

複雑化する現代社会に伴い、色々なことで神経を使うことが多くなっています。このようなストレスによって、様々な神経症状を引き起こすことが知られています。ウットは、精神の興奮や神経衰弱などの鎮静を目的とした薬です。

「ウット」添付文書より引用

ウットには以下の3成分が含まれています。

  • ブロモバレリル尿素 250mg
  • アリルイソプロピルアセチル尿素 150mg
  • 塩酸ジフェンヒドラミン 25mg

ちなみにブロモワレリル尿素は、以前に書いた記事で一般用医薬品に含まれる濫用等の恐れのある医薬品6成分にも含まれています。

そして随分と前に話題になった書籍「完全自殺マニュアル」の中でも取り上げられていたそうです。私は読んだ事がなかったのですが、薬剤師となった今であれば様々な薬の知見を得るためにも読んでおく必要があるのかと思いました。

指定第2類医薬品とは?

指定第2類医薬品とは、第2類医薬品の中でも特別の注意を要するものとして厚生労働大臣が指定するものでパッケージの数字が囲み②等で表記されています。

例)第②類医薬品

指定第2類医薬品は、第2類医薬品と相対的リスク評価は同じですが、相互作用や過量投与又は患者背景(小児や妊婦など)において特に注意すべき禁忌があり、厚生労働省は、無機薬品及び有機薬品の52成分、生薬・動植物成分9種を「指定第2類医薬品」と定めている。(平成 27.1.22 最終改正)

無機薬品及び有機薬品
1 アスピリン
2 アミノ安息香酸エチル(内服薬に限る)
3 アモロルフィン
4 アリルイソプロピルアセチル尿素
5 安息香酸(吸入剤に限る)
6 イブプロフェン
7 エストラジオール
8 エストラジオール安息香酸エステル
9 エチニルエストラジオール
10 エテンザミド
11 カサントラノール
12 ケトプロフェン
13 コデイン
14 コルチゾン酢酸エステル
15 サザピリン
16 サリチルアミド
17 サリチル酸(内服薬に限る)
18 サリチル酸フェニル 貼付剤を除く
19 ジヒドロコデイン
20 ジフェンヒドラミン(睡眠改善薬に限る)
21 シュウ酸セリウム
22 センノシド
23 デキサメタゾン
24 デキサメタゾン酢酸エステル
25 テルビナフィン
26 トリアムシノロンアセトニド
27 ニコチン 貼付剤を除く
28 ネチコナゾール
29 ビタミンA油 外用剤を除く
30 ヒドロコルチゾン
31 ヒドロコルチゾン酢酸エステル
32 ヒドロコルチゾン酪酸エステル
33 ピペリジルアセチルアミノ安息香酸エチル
34 プソイドエフェドリン
35 ブテナフィン
36 フラボキサート
37 フルオシノロンアセトニド
38 プレドニゾロン
39 プレドニゾロン酢酸エステル
40 プレドニゾロン吉草酸エステル
41 ブロムワレリル尿素
42 プロメタジン
43 ベクロメタゾンプロピオン酸エステル
44 ベタネコール
45 ベタメタゾン吉草酸エステル
46 メチルエフェドリン(内服薬に限る)
47 ラウオルフィアセルペンチナ総アルカロイド
48 ラノコナゾール
49 レチノール 外用剤を除く
50 レチノール酢酸エステル 外用剤を除く
51 レチノールパルミチン酸エステル 外用剤を除く
52 ロペラミド
生薬及び動植物成分
1 イチイ 外用剤を除く
2 カスカラサグラダ 外用剤を除く
3 クバク
4 コジョウコン
5 センナ (別名センナヨウ)
6 センナジツ
7 トコン
8 ブシ(別名加工ブシ又はホウブシ) 外用剤を除く
9 マオウ 外用剤を除く

ちなみに指定第②類医薬品を陳列する場合は、薬剤師等が情報提供(第2類医薬品の質問がなくても行う情報提供は努力義務)するカウンター等から7メートル以内の範囲に陳列する事となっています。

調剤専門の門前薬局で長く勤めていると、どうしても一般用医薬品についての知識が手薄になってくるので意識して情報を収集していきたいと思います。

参考文献:濫用等のおそれのある市販薬の 適正使用について(厚生労働省)

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